GBA(ゲームボーイアドバンス)はゲームボーイの後継機として2001年3月21日に発売されました。
アドバンスの発売と同時にいくつかのゲームソフトが発売され、その中の一つが『遊戯王ダンジョンダイスモンスターズ』でした。
私がはじめて買ってもらった思い出のソフトがこれです。
確か、初回購入特典としてブラックマジシャンガールのメタリックに光るトレーディングカードがついてきたはず。
現在のゲームの面白さと比較するとクソゲー扱いされるのもやむなしなゲーム内容ですが、発売当時はゲームボーイからの圧倒的な進化を感じる面白いゲームソフトでした。
今更やっても苦痛を感じずにはいられないレベルの内容かもしれません。ストーリーの無さ、CPUの頭の悪さ、ゲームバランスの悪さ、運の要素の多さ、ダイスの集まりにくさなどなど。
ですが発売当時ではモンスターの種類の多さやバトル時の動き、登場する敵キャラクターの豊富さ、そしてオープニングのかっこよさなど、子供としてはワクワクするゲームだったのです。
アドバンスは綺麗なカラー画面で、まるでスーパーファミコンがてのひらに収まったかのような感動をおぼえた子供たちは多いはず。
今までGBAでしかプレイできなかった懐かしいゲームが2025年になって『遊戯王 アーリーデイズコレクション』に収録されて発売されたそうな。
そんな思い出のゲームの感想を書いていこうと思います。
遊戯王ダンジョンダイスモンスターズ感想、どんなゲーム?

遊戯王の原作漫画では、DDD(ドラゴン ダイス アンド ダンジョンズ)というゲーム名で登場します。
実際に当時フィギュアとダイスが発売されていましたが、プレイマットやダイスデッキを15個も用意しないといけないなど子供が遊ぶにはハードルの高いゲームでした。
どんなゲームかというとプレイヤーは3つのダイスを選んで振って、その出目(クレストと言う)によってモンスターを召喚したり、攻撃したり、移動したり、特殊効果を発動したりしてゲームを進めていくというもの。
勝利条件は互いの目の前に設置されている「ダンジョンマスター」のハートをすべて減らすこと。
遊戯王ダンジョンダイスモンスターズのゲームでは、攻撃力に関係なく3回攻撃することでダンジョンマスターを倒すことが出来ます。
召喚するモンスターは自陣のダンジョンマスターにマス目を接続した状態で敵のダンジョンマスターに向けて移動できるマスを増やしていくことになります。
ただこのゲーム、運が悪いと一方的な戦いになりがちです。

上記の画像は「海馬」との戦いの一幕なのですが、こちらのモンスターが海馬のダンジョンマスターの周囲を完全に包囲しているため、海馬はもはや何もできない状態に追い詰められています。
モンスターの召喚は自陣のダンジョンマスターと接続している必要があるので、周りを囲われるとモンスターを召喚できず、起死回生の一手も何もうてないのです。
この状況はなにも敵だけが陥る状態ではありません。プレイヤー側もダイスの出目が悪いと敵にダンジョンマスター周辺を囲われて一方的に殴られます。
このダンジョンダイスモンスターズというゲームは運の要素がとても強い。
モンスターの召喚も運ですが、モンスターを召喚した後の移動や攻撃などもダイスの出目が悪くてクレストがたまらなければ何もできません。
召喚するモンスターとダイスが兼用なので、いい出目を持っているモンスターを召喚してしまうとクレストを上手くためることができなくなる場合もあるのです。
モンスターを召喚するには同じレベルの召喚マークを2つそろえる必要があります。つまりは2つのサイコロでゾロ目を出さないといけないということ。
モンスターはレベル1からレベル4まであり、レベル1のモンスターは6つの目のうち4つが召喚マークなので簡単に召喚できます。
召喚マークはレベルごとに1個ずつ減っていき、レベル4ともなると召喚マークが1つしかありません。
そのため召喚できるかは自身の強運にかかっていると言わざるを得ず、戦略も何も「運」の前では無意味となります。
ただ、レベル4のモンスターが起死回生の一手になるとも言いずらいのがこのゲームのバランスの悪さ。

最強のモンスターである「ブルーアイズアルティメットドラゴン」なんて1ターンに1マスしか移動できないかわいそうな仕様になっています。
ハート、攻撃力、防御力、ともに最強の数値ではありますが1ターンに1マスしか移動できないのは究極のデメリットになっていて、呼び出しにくいのにあつかいにくい残念な存在。
しかも、双六おじいちゃんの店での購入金額が驚異の50000G。トーナメント戦の優勝賞金が高くても1700Gとかなので買う価値あるのか疑問なモンスターとなっています。
ですが、レベル3なのに全てのステータスがレベル1と同等なうえに特殊能力なしのカスみたいなモンスターもいるので青眼の究極竜はまだマシなほうです。

人造人間サイコショッカーはなぜか意味の分からん弱さ。レベル3なので召喚しにくいのにステータスはレベル1と同程度。
この最弱とも言えるモンスターを「エスパー絽場」は何度も召喚しようと頑張ります。苦労して召喚しても雑魚なのでレベル1モンスターでも倒せてしまう悲しさ。
レベル1のモンスターの中には破格すぎる能力を持ったバランスブレイカーも存在します。

時の魔術師は、召喚した瞬間(ディメンションという)に発動する能力が強すぎるモンスターです。
この攻撃力がもっとも低い相手モンスターを破壊するという能力は、相手の召喚されたモンスターの中で攻撃力が低いモンスターが対象になります。
つまり、敵のモンスターがブルーアイズでも一匹だけしか場にいない場合は、そのブルーアイズが破壊の対象となるのです。
レベル1なのに強すぎる。難点を言えば双六じいさんの店での価格が12800Gと高値なところと、攻撃力が0であるところかな。
時の魔術師は攻撃力が0ですが、ダンジョンマスターを攻撃すればちゃんとハートが一個減ります。
城之内くんが時の魔術師を使うことがありますが、なぜか能力を発動させないので敵として出る分にはとくに強力なモンスターとはいえません。
こんな具合にモンスターの性能がちぐはぐでバランスの悪いものになっているのが、このゲームの難点です。
ダイスの種類はなんと124種類もあります。モンスターだけでなくアイテムも存在しますが、イマイチな性能のものばかり。
アイテムの中に「核爆弾」という不穏なモノがありますが、このアイテムだけはかなりやっかいです。
なんと発動すると場に存在するモンスターもアイテムも全て破壊されてしまいます。
召喚できるモンスターを出し切った状態で「核爆弾」が発動してしまうと、相手も自分も詰みます。
詰んだ状態になってしまっても、相手は一向に降参してくれないのでどれだけ自分が有利な状態だったとしても負けを認めないといけなくなります。
やっかいな戦術を使うCPUもいるので注意しないといけない部分です。
大抵のCPUはおバカな行動しかしないのでそれほど強くはないのですが、中には割と苦戦させてくれるCPUもいて面白い。
もうすこし戦略を考えて行動できるキャラクターがいてくれるとクソゲーなんて言われないですむのに。そうすれば、今でも楽しめるゲームになったのかもしれません。
このゲームはトーナメントを勝ち抜いて優勝することがゲームの目的で、1度でも負けてしまうとトーナメント戦は終了です。
トーナメントで優勝するには4回勝ち抜かないといけませんが、1回の勝負が結構時間がかかります。
昔のゲーム機であるゲームボーイアドバンスにはスリープ機能が無いので、途中で電源を切ってしまうとトーナメントの途中からはじめるということは出来ません。
オートセーブなので、勝利したときに手に入るダイスはちゃんとセーブされます。
トーナメント戦は戦う前にちょっとしたキャラクターの会話が入るだけで、とくにストーリーと呼べるものはありません。
ただ、参戦しているキャラクターはかなり多くて遊戯王の原作漫画にちょっとだけ登場したキャラクターにも会話文があってそこが面白い。
一度戦った相手とはフリー対戦で何度でも戦えますが、トーナメント戦でお目当てのキャラクターと戦えるかはランダムで運なので、全てのキャラクターをコンプするのは難しい。やりこみ要素と言えばこの部分とダイス収集かな。

登場するキャラクターはいっぱいいのるですが、一部のCPU以外は特徴のある戦い方はしません。
キャラクターごとにもっと戦術に違いがあったらよかったのですがね。
ダンジョンダイスモンスターズはモンスターのバトル演出も見どころのひとつ。
モンスターごとにバトル時の演出が作りこまれていて、レベル3以上のモンスターには凝った演出のものが多いくて面白い。

ですが、モンスターどうしで戦うよりも一目散にダンジョンマスターを殴りに行ったほうが勝利に近づけるので、意識的に戦おうとしないとバトル演出をみれません。
勝つためにはモンスターを無視してダンジョンマスターに近接したほうがいいというのが、このゲームの作りの甘さかもしれません。
モンスターをいくら倒しても数的有利になるだけ。
攻撃も移動もクレストを消費するので無駄な行動するよりも、勝利条件のダンジョンマスターを殴るほうが手っ取り早いのです。
一部エクゾディアのような、手足と本体を召喚すると勝利できるモンスターもいますが、エクゾディアは手足がレベル3で本体がレベル4なので召喚がかなりハード。
エクゾディアを召喚するよりもレベル1のモンスターを召喚していってダンジョンマスターを囲ってしまったほうが楽です。
エクゾディアの演出はかっこいいので一度は見ておいて損はありませんが、とにかく召喚は運の要素が強いのでかなり難しい。
ブラックマジシャンガールなどレベル3以上のモンスターは、あの時代の携帯ゲームにしてはバトル演出がこっているので見ていて面白い。

ただ、演出は一種類なので一回見たらもういいかなってなってしまいます。レベル3以上のモンスターは召喚するのが結構大変なので。
召喚に手間取っていると敵のモンスターに自陣を囲われてしまうので、余裕がないとなかなかレベル3以上のモンスターを出そうとは思えない。
この運の要素に振り回されすぎるところが、ダンジョンダイスモンスターズがはやらなかった原因の一つかもしれません。
ダンジョンダイスモンスターズのゲームで戦うことになるトーナメントは全部で18トーナメント。
最初から選択できるトーナメントが6つで、すべてクリアするとエンディングが流れます。
その後「裏」のトーナメントが6つ出現して、それをすべてクリアすると「闇」のトーナメントが6つ解放されます。
闇のトーナメントを何度かクリアし続けると「闇遊戯」が戦いを挑んできます。

戦いを挑んできたのに「闇遊戯」に勝ってもブラックマジシャンガールのダイスがもらえるとは限りません。
運が悪いとなん十回も戦わないとブラックマジシャンガールが手に入らないでしょう。
双六おじいちゃんの店でもブラックマジシャンガールだけは買えないので、闇遊戯を倒して入手するしかありません。
ブラックマジシャンガールを入手するとオープニングが少しだけ変化します。闇遊戯の後ろにブラックマジシャンがいた部分がブラックマジシャンガールに変わっています。

ブラックマジシャンガールは手に入りずらいのですが、とびきり強いダイスとはいえません。
召喚したときに墓地にいる魔族の攻撃力と防御力を引き継ぐという特殊効果は強いのですが、墓地に魔族がまったくいない素の状態だとレベル3にしては弱い部類のモンスターとなってしまいます。

ブラックマジシャンガールを強くするよりも、レベル2のケンタウロスのほうが簡単に強くできます。レベル2なので召喚もしやすい。
ケンタウロスは条件を満たすと攻撃力をカンストの250まであげられるうえに、ハートが4つと高い。設定ミスっているのではないかと疑いたくなる強さです。

ブラックマジシャンガールはかわいいし、このゲームを代表するキャラクターではありますが、ダイスとしては平凡な強さ。
ハートだけでも、もう少しステータスが高ければ最強のキャラクターになれたかもしれません。
ダンジョンダイスモンスターズが発売した当時は、まだ遊戯王の漫画原作で神のカードが登場しはじめた時期なのでオシリスの天空竜とかオベリスクの巨神兵、ラー翼神竜などはダイスとして登場しません。
マリクは出ていても闇マリクは出ていないなど、ダンジョンダイスモンスターズが発売した当時では原作漫画がまだ連載中だったことを思い出させてくれます。
[GBA] 遊戯王DDMの感想まとめ

ゲームレビューサイトでは遊戯王ダンジョンダイスモンスターズをクソゲー認定していますが、やってみると今でも割と面白いと思います。
一応モンスターの種類ごとに有利不利があって「魔族→不死族→獣族→戦士族→竜族→魔族」となっています。
有利な側が不利な側に攻撃すると攻撃力+10といった設定があるのですが、モンスター同士で戦うよりもダンジョンマスターを殴りに行くほうが勝率が高まるのであまり機能しているとはいえません。
モンスターを無視して移動できるトンネル能力や移動クレストが2倍かかるが飛べないモンスターの攻撃が届かない飛行能力などもありますが、ゲームルールの作りが甘いせいであまり活躍しないかも。
トンネル能力は便利ですが、トンネル能力封じが出来るモンスターがいるので常に活躍できるわけではありません。
とにかくレベル1モンスターを召喚して相手ダンジョンマスターを囲ってしまったほうが勝てるので戦術も何も意味がない。
結局「運」が強いほうが勝つゲームなのでした。
ダンジョンダイスモンスターズはゲームのテンポが悪いのと敵のCPUがおバカなところ、そしてダイスの入手難度、ゲームバランスの悪さなど、けっこう悪い点が多い……ですが、当時としては本当に面白いゲームでした。
『遊戯王 アーリーデイズコレクション』に収録されているので、令和の時代でも遊ぶことができるようになりました。
おすすめできるほど楽しいとも言いにくいゲームですが、ゲームボーイアドバンス発売当時にこのゲームに触れた人には、懐かしさがグッとこみあげてくるゲームだと言えるでしょう。
今までGBAでしか遊べませんでしたが、移植されたので手軽に遊べるようになりました。
思い出のない人にとってはクソゲーかもしれませんが、私にとっては今でも面白いと思える懐かしい作品でした。


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